2013年10月17日木曜日

芸術表象論特講#12

こんにちは。今年は台風が多いですね。台風一過なのに肌寒い・・・と戸惑っています。
10月9日におこなわれました、「芸術表象論特講」12回目のレクチャーについて少し報告したいと思います。
今回のゲストは、NPO法人黄金町エリアマネジメントセンター事務局長の山野真悟さんでした。






黄金町は神奈川県横浜市中央区にある町です。戦後、京浜急行の高架下に住居をなくした人々が住み着きました。そこで生活するのに困窮していた人々は飲食店をはじめるようになり、そのうち女性がお客をとる「売春」行為がおこなわれるようになりました。いわゆる「青線」と呼ばれる地帯です。当時は日本人が中心でしたが、しだいにビジネスと化し、海外から女性を連れて来るケースや、不法滞在している外国人などによる売春行為がおこなわれるようになります。
1520平米ほどの2階建ての住居がいくつも並び、1件に2人の女性がいます。1階は飲み屋のようなスペースをしており、2階がそういうことをおこなうスペースとなっているようです。そして、外にひさし(テント)がついていると売春をしているという目印だそうです。20051月まではおこなわれていたそうですが、その後、警察による「バイバイ作戦」によって一斉摘発がおこなわれました。
黒澤明の「天国と地獄」という映画の中で、犯人役の山崎努が警察をまいて逃げるシーンに、当時の黄金町が出てきます。しかし、当時は売春の他にも、麻薬などの犯罪やそういったものの温床地帯であったため、撮影をおこなうことが非常に危険とされ、町並みをセットで再現して撮影されたそうです。そのセットは、当時の状況そのものを再現されていたといいます。

このような環境を深刻な問題としてとらえていた地域では、事態の改善をはかるために、地域住民による協議会が設立されます。協議会は行政・警察などと連携をもち、取り組みをはじめます。そのひとつが、2008年に開催されたアートを生かした新しい町づくりを目指す「黄金町バザール」でした。

山野さんは、福岡にて「ミュージアム・シティ・天神」というアートプロジェクトをおこなっており、黄金町バザールのため2007年にこちらへ来たそうです。

2008年に開催された「黄金町バザール」ですが、これが終わった後にどうするのかと地元の方々から言われたそうです。「黄金町バザール」を開催しているときは人が来るけど、それがないと人がいなくなってしまう。残って続けて欲しい・・・ということで、翌年にNPO法人黄金町エリアマネジメントセンターを設立し、毎年開催することになったそうです。現在スタッフは、山野さんを含めて13名です。

何でもそうですが、「黄金町バザール」はアートだけでは成立しません。大学(横浜市立大学)、地元住民の協議会、行政、警察が協力しています。他の町づくりと違うのは、警察がいるということです。警察という抑止力があることで、町づくりの活動が出来ます。それだけ、まだ危険な所でもあるということです。

「黄金町バザール」は、主に売春をおこなっていた店舗を利用しています。その店舗を市が借り受け、山野さんたちが管理をおこなうというシステムになっています。改修工事をした後にアーティストへ貸し出します。

アーティスト・イン・レジデンスもおこなっており、海外からアーティストを招聘し、こちらからも海外にアーティストを送るということもおこなっています。今年は、2人の日本人アーティストが台湾へ行っているそうです。

アーティストと作品についても、少し紹介していただきました。

また、昨年から「黄金町芸術学校」もはじめたそうです。これは山野さんが以前、福岡で1ヶ月間毎日夕方に開講するアートスクール「天神芸術学校」からきているそうです。その芸術学校を受講していたある学生が、芸術学校を修了した後に仕事を辞めて大学に入学したということがあったそうです。出来れば、そういう人の人生を変えてしまうような、そういうことを黄金町でもやってみたいという思いがあるとのことです。山野さんとしては、スタッフの人たちに本当は受講してもらいたいそうですが、なかなかそうはいっていないようです。アートマネジメント、建築、まちづくりの授業を中心に開講されているそうです。

今回は、「黄金町バザール」を中心にお話をしていただきました。横浜市はアートを通した「創造都市(クリエイティブシティ)」を掲げており、横浜トリエンナーレなどのアートイベントや施設の設立を積極的におこなってきています。黄金町を中心としたアート活動もその一環です。
しかし、アートに関する様々な団体がいて、いろいろなことをしているが、一緒にやっていこうという協調性がないという問題点も抱えているようです。
また、黄金町”バザール”という名前が災いしているのか、展覧会だと思われておらず、まちおこしだと思われていると山野さんはおっしゃっていました。そこには、それぞれが思うアートによる希望が入り組んでおり、複雑に絡み合っているのかもしれません。みんなが、アートに寄りかかりすぎていても、町はよくならず、あくまでも精神的な部分・・・これがおこなわれていればいいのですが、やはりどれだけの経済効果が起きるかという部分ばかりに、考えが向きがちとなっているようです。

学生にとっても、アートとまちづくり(おこし)という問題について考えてみるよいきっかけになったのではないでしょうか。


行ったことがある人も、まだ行っていない人も、ぜひ「黄金町バザール」を見てみてください。


黄金町バザールについて



それでは。

2013年10月2日水曜日

芸術表象論特講#11


こんにちは。寒くなってきたので、そろそろ衣替えかな・・・とか思う日々です。
9月25日におこなわれました、「芸術表象論特講」11回目のレクチャーについて少し報告したいと思います。
今回のゲストは、アーティストであり非建築科のヴィヴィアン佐藤さんでした。



花柄のワンピース姿で登場したヴィヴィアンさん。頭には巨大なカツラをつけていました。

ドラァグクイーンとして、様々なお仕事をされているそうです。

パーティーでは、おいしいお酒や食べ物があるだけでは飽きてしまいます。そうした所で、引っかき回して人と人をつなげることをする。例えば、倦怠期のカップルや夫婦の食事会に呼ばれ、男性・女性のどちらにつく事なく話を聞く。間にワンクッション置くことで流れがスムーズになり、その場が暖まる。そのクッション的な部分、何者でもない、そうした存在が社会でも必要であり、ヴィヴィアンさんやドラァグクイーンの方々が求められることがあるそうです。

しかし、ヴィヴィアンさんは始めから、ドラァグクイーンになりたくて活動していたわけではないそうです。やっているうちに、他の人から「ドラァグクイーンなのではないか」と指摘されたとおっしゃっていました。

活動の幅が広いヴィヴィアンさん。映画などのメディアにも多数出演されているそうです。「釣りバカ日誌13」では、ハマちゃん(浜崎伝助)が宿泊した旅館の従業員として出演(ホタルイカサンバというのを踊ったとか)。20~30分ほどのシーンに対して、2週間も現場に缶詰にされたエピソードを話してくださいました。ここでも、場を和らげる存在として呼ばれていたそうです。

ヴィヴィアンさんは、建築学科の出身でもあります。ヴィヴィアンさんの中では、建築と建物は別として考えているそうです。建物は、学校の校舎や森ビルのようなもの。建築は建物も入るが、哲学とか考え方といったことを含めている。だから、建築を表現するには、踊りでもいいし、インスタレーションでもいい。ヴィヴィアンさんの頭の上にある大きなカツラは、「頭上建築」と呼んでおり、頭という限られたスペースでどうやったら建つかということをしているそうです。なので、カツラは普通、レントゲンを撮影すると何も写りませんが、ヴィヴィアンさんのカツラには構造物がありそこに装飾物があるので、影は写るし重くもなる。ペンだこならぬ「カツラだこ」が出来るそうです。首もいためてしまうほどと、おっしゃっていたので、はたしてどのくらいの重さなのでしょうか・・・。

カツラは、ヴィヴィアンさん曰く「あたしよりもあたしらしい」ものだとおっしゃっていました。カツラを使った展覧会の様子の写真なども見せてくださいました。カツラの展示では、いかに彫刻にならずに見せるか。ヴィヴィアンさんがそこには実際いないけど、まるでいるような、そういった展示にしたともおっしゃっていました。

また、所有しているカツラを壁にびっしりとかけてみた展示もおこなったそうです。そのカツラを組み合わせて、機織りをしてみたそうですが、カツラがカラフルなので、織られていたものも非常にカラフルになり、両端からは織りきれない羽などが出ていて、普通の織物とはまた違ったものになっていました。

実はこのレクチャーの準備のために、ヴィヴィアンさんは授業開始よりも早くから学校へ来ていました。お化粧に40分くらいかかるそうです。この化粧をするということは、顔の上に塗るのだから”別の人になる”ということが、よく考えられます。しかし、ヴィヴィアンさんは、お化粧をすればするほど、裸になっていくと言います。それは表面的なことではなく、内面を変えていく、頭の中が変わっていく時間であると。そして、裸に近づいて、皮膚が完全に裏返しになり、それを通り越して本来の自分に戻るのではないかと言うのです。手を動かすと脳が発達していくと言われていますが、お化粧をするためには手を動かします。この手を動かすというのは、何かを宿らすという事でもあるのではないか。儀式的な事ではないかとおっしゃっていました。

仙台出身のヴィヴィアンさん。東日本大震災がおき、そのために多くのイヴェンとが中止になったことがありました。そんなときも、自分にできることは「女装」することだとし、12日から活動を再開していたそうです。非常時にこそアートが必要であり、そこで役に立たなくてはアートの意味はないとおっしゃっていました。

他にも、活動の写真や卒業制作、アイデアノートも見せていただきました。最後の方では、杉田先生との対話を交えながら、また学生からの質問にも答えていただきました。



一見奇抜に見える格好は、それそのものがアートであり、信念を持って活動されている姿は唇のグロスよりも輝いていました。ドラァグクイーンのこと、建築のこと、そこにある哲学的な思考・・・。多くの要素を含みながらのレクチャーは、少なくともアートに関わっている学生たちにとって、一歩を踏み出す原動力へとつながっていったのではないでしょうか。


ヴィヴィアン佐藤さんのofficial blog

それでは。

2013年9月24日火曜日

芸術表象論特講#10


こんにちは。あんなに暑かったのに、朝は少し寒いくらいで、秋に徐々に近づいているのかな・・・と思う日です。
9月18日におこなわれました、「芸術表象論特講」10回目のレクチャーについて少し報告したいと思います。
今回のゲストは、画家の岩熊力也さんでした。



岩熊さんは渋谷生まれで、大学では映画を専攻していたそうですが、2年で中退。その後Bゼミで学んだそうです。2004年には、ポーラ美術振興財団在外研修生としてメキシコシティに滞在されていました。絵画の技術的な教育を受けず、ほとんど独学だそうです。現在は、女子美の洋画専攻で講師もされています。

ご自身のこれまでの作品について、解説していただきながら見ていきました。

最初の個展(1995年)では油絵の作品を展示していたそうですが、油絵はこのときだけだったとのこと。その後からは、ポリエステルにワックスとアクリル絵の具を使用するようになります。
ワックスで描いたところが透過する効果を利用した作品を制作するようになっていきます。
描くモチーフなどは、制作している場所からインスピレーションを得ることが多いそうです。現在は山梨にアトリエを構えているそうで、近くの樹海をモチーフにした作品もありました。


日本人にとって必然的な主題とは何かということを考えたとき、山水画を気にするようになったといいます。
抽象絵画は、ヨーロッパ人にとって偶像が禁止されていたという歴史の流れから必然的に出てきたもので、日本人の宗教概念(多神教的なところ、あらゆるところに神が宿っているアニミズム的な)とは違うのではないかと。そうすると、日本人にとって風景画というのは宗教画も意味するのではないか。そこから山水画ということになったそうです。

風景画などの作品が多い中、《暴力的絵画教室》という映像作品には少し驚きました。
絵画教室の先生(金髪でメガネをかけているセクシーな女性)が、芸術について子どもたちに問います。子どもたちはかなりまじめな返答(例えば人は何故絵を描くのかという質問に「正義を実現させるためだと思います。絵筆の力で社会の不正を正したいのです」)をします。しかし、先生は「オリコウサンばかりでつまらない」と言い、暴力的な行為に出ます。一見するとショッキングですが(それも絵の具が流れていくのでさらにショッキングに見えます)、先生の問いかけや子どもたちの返答、芸術家に対する社会とのつながりなど、考えさせられてしまうものでした。
この作品はシリーズで、「暴走したまま終わってしまった」そうですが、ぜひ続きが見てみたいと思いました。


最近は、死者(犯罪者、加害者、行方不明者、身近な人)の肖像画を描いて水で流し、洗濯物のように干す作品《LAUNDRY》を制作しています。麻布に描かれた肖像画に水をかけて流し、たわしでこすって・・・・という制作過程の映像も見せてくださいました。


近く第一生命南ギャラリーにて個展を開催するそうです。
第一生命のビルは、戦時中は陸軍に接収され、戦後はGHQによって接収されていました(1952年返還)。社長室はマッカーサー元帥の部屋として使用されていたそうです。ここには民政局が置かれ、現在の日本国憲法の草案が作成されたと言われています。
この展示では、A級戦犯者の肖像画を使ったそうです。

また、来年の1月に開催される個展で展示する映像作品も見せていただきました。

たくさんの作品を見せていただき、学生たちにもいい刺激になったと思います。
開催される個展に行き、直に作品を見て欲しいと思います。



開催される個展はこちら
「LAUNDRY」
 2013年9月30日~11月1日 
第一生命南ギャラリー
http://www.tokyoartbeat.com/event/2013/4059

岩熊力也さんのHP
これまでの作品が掲載されています


それでは。

2013年9月6日金曜日

芸術表象論特講 # 9


こんにちは。夏休みも終わり、今日から授業がはじまりました。
7月24日におこなわれました、「芸術表象論特講」9回目のレクチャーについて少し報告したいと思います。
今回のゲストは、アーティストの眞島竜男さんでした。



眞島さんはロンドンのGoldsmiths Collegeで学んだ後、スタジオ食堂に参加。「六本木クロッシング2007:未来への脈動」など多くの展覧会に出品されています。

1回目の小林晴夫さんのレクチャーで「blanClassでおなじみ」というアーティストとして眞島さんの名前があっていました。


レクチャーでは、Goldsmiths Collegeのことや、学生の頃のイギリスのアートシーンについて、ご自身のこれまでの作品と現在の作品のお話をしてくださいました。

93年の暮れに日本へ戻って来た眞島さん。94年に水戸芸術館でおこなった展示が最初だそうです。そのときの作品は、世界堂で購入したデッサン用のヴィーナスの石膏像(高さ1メートル)を「天ぷら」にした《衣付きソーセージ》。実際に、ヴィーナスに小麦粉と卵と牛乳を混ぜた衣をつけて、ドラム缶に油を入れて揚げたそうです。

学生だった92年頃、イギリスでの授業では批評理論のレクチャーや学生のプレゼンテーションの方に関心があり、手を動かさない日々が続いていたそうです。しばらくしてから、ようやく自分の作品を作れるようになり、それが、ブリテン社(イギリスのおもちゃ会社)が出している角の生えた動物のフィギュアを「天ぷら」にするというもので、「天ぷら」の作品の始まりだったそうです。同じ頃、初めて学内での作品発表もおこないました。アーティストとしてのキャリアの第一歩は、ここになるそうです。

「天ぷら」作品の他に、映像作品もあります。《ディナー・パーティー》は、イギリスの4人の俳優に、アジア風の食卓を囲んでたわいのない会話をしてもらうというものでした。これは、Goldsmiths Collegeでおこなわれていたプレゼンテーションやディスカッションの授業が影響しているそうです。

2010年からパフォーマンスの仕事が増えてきたそうです。blanClassではパフォーマンスの作品をいくつか発表されています。
「鵠沼相撲|京都ボクシング」は岸田劉生が残した日記を下敷きにしたフィクションの日記を朗読するというものです。眞島さんは、岸田劉生が京都に引っ越してから、たくさん絵を描いていると思っていましたが、日記を読んで実はそうではなく違うこと(浮世絵を買いあさったり、骨董を集めたり、茶屋遊びをしてみようとしたり)をしていたことに面白みを見つけ出したとのことです。そこから「岸田劉生が京都へ行ったときに、たまたまボクシングを観戦し、それをきっかけに油絵の制作に立ち返ってくる」という勝手な妄想を作りあげ、それをイメージとしてパフォーマンスをおこなったそうです。

小林晴夫さんのレクチャーでも見せていただいたパフォーマンス《右/左》。眞島さんは右と左の区別がつかなくなることがあるのだといいます。「右寄り」や「左寄り」といった呼び方など、「右と左」にまつわるモチーフをパフォーマンスにしたのもので、200個くらい作った「イカリング」と「オニオンリング」の縫いぐるみを仕分けて輪投げのように飛ばす、というものもあるそうです。

眞島さんの最近の活動としては、参議院選挙まで毎日踊る《今日の踊り》があります。
これは、20121217日から選挙の前日720日まで毎日2分間踊り、それをYouTubeにアップしていくというものです。きっかけは、昨年の衆議院選挙の際に、Ustreamで《踊ります》というイベントをしたことでした。選挙に行く人が増えて投票率が上がったらいいな、という素朴な願いと、選挙という制度と自分が何かをすることが繋がると面白いのではないか、という期待があったそうです。
眞島さんはダンサーではありません。しかし、特別な準備なしで始められるところから、踊りを思いついたそうです。また2分間というのは、もともと選挙に行って来たという報告を1つもらったら1分間踊るということにしていたが、1分では練習には不十分。かといって長過ぎると毎日続かない。2分くらいの長さがあると、踊りから意味から離れていき、動きがただの動きになる。それにトレーニングにもなる、ということでその時間となったそうです。

室内での撮影もありますが、屋外で撮影しているものも多くあります。他の人たちに絡まれたりしないのか……と思いきや、意外とそういうことはないそうです。

「毎日続ける」というのは新しい試みで、当初はこれが何かの形になるとは思っていなかったそうです。しかし、ある程度の数をこなしていくと、まとまって見えてくるものがあり、新しい発見があったそうです。ずーっと続けることもできるけれど、あるところでいったん区切りをつけてみる。今回は、参院選がその区切りだった。ある程度の時間をまとまって見渡せるようになると、そのなかでできあがった形を実感することができる。毎日、繰り返していくことで、自分自身の政治に対する意識や、見知らぬ人々との関係の仕方が見えてくる。そして、自分が把握できる範囲以外の人たちにもアプローチしているけるかもしれない、という想像もできるようになったと、眞島さんはおっしゃっていました。


選挙が終わっても、踊りは撮り続けているそうです。レクチャーの後、大学内でも踊りの撮影をおこないました。

「毎日続ける」のは、簡単そうで意外と難しいです。途中で嫌になったりすることもありますが、根気よく続けていくことで蓄積されるモノや、ある程度の量になることで見えてくるものがあるのだと思います。眞島さんのレクチャーと作品を見て、学生たちも感化されればと思いました。


眞島さんのいくつかのパフォーマンス映像はレクチャーでも見せていただきましたが、見たことのない方、もう見たことある方も、ぜひ見てください。

《今日の踊り》

blanClass
鵠沼相撲|京都ボクシング」
「右/左」


それでは。


※「芸術表象論特講#8」小泉明郎さんの報告は、後日掲載致します。

2013年7月26日金曜日

芸術表象論特講 # 7

こんにちは。気がつけばもう7月なんですね。

7月3日におこなわれました、「芸術表象論特講」7回目のレクチャーについて少し報告したいと思います。

今回のゲストは、井上文雄さん(本学非常勤講師、CAMP主催)と菅谷奈緒さん(本学卒業生、アーティスト)でした。



井上さんは、昨年の「芸術表象論特講」1回目のゲストでした。非常勤講師として芸術表象専攻の「IDゼミ」(3年次授業)を担当していただいています。また、CAMPというトークイベントをおこなうグループを運営しています。菅谷さんは、女子美術大学大学院を修了し、アーティストとして活動されています。学生の頃は金属の作品を制作していたようです。近年は、NHKの気象予報で聞いた射撃訓練がおこなわれるという情報から、実際に天気図へ書きおこすという作品を発表しました。最近はアートから離れているらしく、鷲尾蓉子さん(アーティスト、女子美を卒業し東京藝術大学に現在は在籍)が企画した、「タウンミーティング」(http://town-meeting.hateblo.jp/entry/2013/04/16/001413)というイベントに参加したそうです。そして、言葉もメディアのひとつだから、それを信用しすぎないようにしたいと思い、最近では肩書きを「アーティスト」ではなく「詩人」というふうにしているそうです。

ディスカッションの場で、よく一緒になる2人。そして、よく論争もしているそうです。今回のレクチャーでは、杉田先生も交えて、ディスカッションについてお話いていただきました。




よく、「話すのが下手なので、ディスカッションは苦手です」と言う人がいる。でも、ディスカッションって話すだけの場所なのだろうか。井上さんは、話さないといけないから苦手と思うけど、実は人の話を聞く作業の場なのではないかとおっしゃっていました。人に話す、伝えるというのは、確かに難しいことです。しかし、話し合うということは、相手の話をきちんと聞いていないと成立しないものです。人の話を聞くのは、結構難しいことでもあります。

ディスカッションをおこなうとき、いくら自由に発言していいからと言っても、参加者と自分の関係性を気にしてしまいます。どうして気にするのかと思う人もいるかもしれませんが、やはり、自分の活動に関わりそうだったら肩書きや地位といったものを気にして、批判的なことは控えてしまいます。それでは、そういうのを少しでも薄くするにはどうしたらいいか。例えば、参加者にかわいいあだ名をつけてそれで呼び合う。実際に動物の名前で呼び合うといことを試みて、ちょっと有名な先生を「くまちゃん」とその回では呼んでみたそうです。また、菅谷さんは語尾に「ゾルゲ」とつけて話してみる、ということを提案されていました。

誰かと誰か、何人かが集まってあるテーマについて話し合う。実際に難しいこともあり、それによってつまらなくなったりすることもある。しかし、話すことで生まれることや発見することもたくさんあります。井上さんと菅谷さんのお話から、ディスカッションって奥深いな・・・と思った学生もいたのではないでしょうか。



井上文雄さんが主催するCAMPの情報はこちら

菅谷奈緒さんの活動情報はこちら
それぞれ面白いので、チェックしてみてください。



それでは