こんにちは。気がつけばもう7月なんですね。
7月3日におこなわれました、「芸術表象論特講」7回目のレクチャーについて少し報告したいと思います。
今回のゲストは、井上文雄さん(本学非常勤講師、CAMP主催)と菅谷奈緒さん(本学卒業生、アーティスト)でした。
井上さんは、昨年の「芸術表象論特講」1回目のゲストでした。非常勤講師として芸術表象専攻の「IDゼミ」(3年次授業)を担当していただいています。また、CAMPというトークイベントをおこなうグループを運営しています。菅谷さんは、女子美術大学大学院を修了し、アーティストとして活動されています。学生の頃は金属の作品を制作していたようです。近年は、NHKの気象予報で聞いた射撃訓練がおこなわれるという情報から、実際に天気図へ書きおこすという作品を発表しました。最近はアートから離れているらしく、鷲尾蓉子さん(アーティスト、女子美を卒業し東京藝術大学に現在は在籍)が企画した、「タウンミーティング」(http://town-meeting.hateblo.jp/entry/2013/04/16/001413)というイベントに参加したそうです。そして、言葉もメディアのひとつだから、それを信用しすぎないようにしたいと思い、最近では肩書きを「アーティスト」ではなく「詩人」というふうにしているそうです。
ディスカッションの場で、よく一緒になる2人。そして、よく論争もしているそうです。今回のレクチャーでは、杉田先生も交えて、ディスカッションについてお話いていただきました。
よく、「話すのが下手なので、ディスカッションは苦手です」と言う人がいる。でも、ディスカッションって話すだけの場所なのだろうか。井上さんは、話さないといけないから苦手と思うけど、実は人の話を聞く作業の場なのではないかとおっしゃっていました。人に話す、伝えるというのは、確かに難しいことです。しかし、話し合うということは、相手の話をきちんと聞いていないと成立しないものです。人の話を聞くのは、結構難しいことでもあります。
ディスカッションをおこなうとき、いくら自由に発言していいからと言っても、参加者と自分の関係性を気にしてしまいます。どうして気にするのかと思う人もいるかもしれませんが、やはり、自分の活動に関わりそうだったら肩書きや地位といったものを気にして、批判的なことは控えてしまいます。それでは、そういうのを少しでも薄くするにはどうしたらいいか。例えば、参加者にかわいいあだ名をつけてそれで呼び合う。実際に動物の名前で呼び合うといことを試みて、ちょっと有名な先生を「くまちゃん」とその回では呼んでみたそうです。また、菅谷さんは語尾に「ゾルゲ」とつけて話してみる、ということを提案されていました。
誰かと誰か、何人かが集まってあるテーマについて話し合う。実際に難しいこともあり、それによってつまらなくなったりすることもある。しかし、話すことで生まれることや発見することもたくさんあります。井上さんと菅谷さんのお話から、ディスカッションって奥深いな・・・と思った学生もいたのではないでしょうか。
井上文雄さんが主催するCAMPの情報はこちら
菅谷奈緒さんの活動情報はこちら
それぞれ面白いので、チェックしてみてください。
それでは